イヨネスコ【授業】⑤
こんばんは、いずみです。
今回、わたしが【授業】に出演するにあたって、一番重要だったのは包丁トントンだったと言っても過言ではなかったかもしれません。
その見るも無残なまな板の状態を追っていったので折角なので載せておきますね。
イカロスの森にきて、はじまりのタイトルがパワーアップしていました。
豚さん、かわいい。
最初観た時、ちょこちょこちょこって歩いていたのに、次の瞬間に見たらのっしのっしに変わっていました(笑)
森山さんの現地入りしてからもこまかく編集する姿がすごいです。
そして、お掃除玉置さん再び!
郁ちゃんの身体の柔らかさもびっくりです。
床にぺたーってくっついてた!!
今回、皆様の記憶に残ったのはこの姿かなと思うのですが・・・
初日はまっさらの新しいまな板を用意してくださいました。
どうなるかわかっていたので、せっかくだから記録にしようとパシャリ・・・
一日目終了。
既に無数の傷跡が・・・
二日目終了後。
なんでそんなとこに傷ついてるの?ということにも・・・
最終日は撮れなかったのですが(すでに回収されていた)
木くずがものすごくて、まな板も粉砕されていたとのことでした。
たった3回でボロボロに・・・ごめんね。
今回の女中は、初めは読んだときに献身的な女性・・・そうだなと思っていました。
でも、最後のセリフに、あ、これはふつうじゃないかもしれないと思いました。
演出がガラリと変わってからは、女中をいかに気持ち悪くて恐ろしい存在にするかを考えていました。
でも、まだ稽古中盤では、ちょっとミステリアスな感じかな、あんまりやりすぎたらだめだよね・・・と、思っていたのですが、若浦さんからGOサインが出まして、細かく演出がついてからは自分の中にあるものをどれだけ出せるかを考えていました。
演出の効果を頭の中で組み立てて、どんな音を出せば、どうやって動けば、どんな風に表情を作れば、観ている人が怖いと感じるだろう・・・
1日目は、演出に言われたことがきちんと舞台上で漏らさず出来るかに必死になりました。
2日目に、自分の中の”狂気”女中の”狂気”を考え、結論としては、何も考えないということに行きつきました。
何も考えないというのが実は難しいのではないかと思ったのですが、女中は自分のやっていることが異常だとは思っていないし、教授やまして女生徒に対しておよそ人間的な感情は持ち合わせていなくて、自分にとって”今、それが快感” ”今、それが不愉快”であることが大事かなと・・・
勿論、お芝居的な要素もあるし、演技もしないといけない・・・
そんな中で自分に出来る女中について考えていました。
そして、イカロスの森での3日目。
ゲネをした時に、ふと、物凄く冷静な自分に気が付き、なんでここでこんな風に動くんだろう。
どうして、こんなふうに台詞を言うんだろう。
動きやきっかけを追ううちに、突然自分の動きを意識してしまいました。
テンションがローだ・・・集中力が欠けている・・・これは今、かなり危険な状態にあるのでは・・・
いろんなことが頭の中をぐるぐるぐるぐる回りました。
実は、一番緊張していて、それがピークに達した時、ああ、頭の中で考えているうちはやっぱり駄目なんだ・・・
今までやってきたんだ。
動きもセリフも、全部わたしの中に詰まってる。
今更だ。
やれる限り、全部やろう。
音も、照明も、映像も、空気も、女生徒も教授も、それを観ている目も、あの時、イカロスの森の中に全部あって、わたしもその一部であることを感じました。
わたしがどんなに感じて、どんなに思って、どんなに考えても、観てくださったことがすべてになるので、今回のことも経験として、今後に活かしていきたいです。
出会えた皆様、繋がった皆様に感謝です。
本当にありがとうございました!
IZUMI